「年齢的に、大腸カメラ検査を受けた方がいいだろうか?」「何も症状はないけど、受けるべき?」と判断に迷うことがあるかもしれません。
今回は、大腸カメラ検査を受けた方がよいパターンについて、いくつかご紹介します。
『年齢』から判断する大腸カメラの必要性
大腸がんは40歳代から増えてきます。ですから、皆さん、40歳になったことを1つのきっかけとして、1回は大腸カメラ検査を受けるべきです。
ただし、「がんを未然に防ぐ」という観点から言うならば、年齢に関係なく大腸カメラ検査を受けることをおすすめしています。
『主訴』から判断する大腸カメラの必要性
大腸がんと直結するような症状が出てから検査をするのでは遅いので、本来は症状が出る前の検査をおすすめしています。
以下のような症状が出ている方は、早めに大腸カメラ検査を受けましょう。
・長引く便秘や下痢で困っている方
・お尻からの出血がある方
また、大腸がんは、環境的な要因も大きく関わっています。
同じような食生活・運動習慣を持っていることが多いため、家族が大腸がんになっている場合には、大腸カメラ検査を積極的におすすめしたいです。
胸焼けや胃もたれなど、胃に関する症状のときは一般的に胃カメラ検査でいいと思いますが、そこで問題がなくても症状が続いている場合には、大腸カメラ検査も選択肢となりえます。
大腸と聞くと下腹部、胃は上腹部のイメージが強いだろうと思いますが、そうとも限りません。大腸は胃の周辺も通っているため、大腸のトラブルでも胃もたれのような症状として感じる場合があるのです。
『家族環境・遺伝』から判断する大腸カメラの必要性
遺伝的な要素が少なからずあるのは事実ですが、遺伝的な要因というよりは、環境的な要因が大きいです。
先ほどもお伝えしましたが、家族は食事・運動などの生活習慣が似ているため、家族で同じ病気になる傾向にあります。これは、がんに限ったことではありません。脂質異常症(高コレステロール血症)や糖尿病なども、ご家族で同じように発症する方が多いです。
ご家族に大腸がんの方がいる場合は、ご自身も気をつけて、大腸カメラ検査も若いうちから受けた方がよいでしょう。
『生活習慣・体型』から判断する大腸カメラの必要性
先ほどからお伝えしているように、食習慣と運動習慣は、大腸がんに影響することがわかっています。
肉料理(牛肉・豚肉)、ハムやソーセージのような加工肉食品、脂質の多い食事、野菜不足といった食習慣は、大腸がんのリスクを高めます。日頃から、食事の内容やバランスに気を付けた方がよいでしょう。
アルコールやタバコも、大腸がんをはじめとしてさまざまながん発症に影響します。
そして今挙げたように食生活に問題がある方、運動習慣のない方は、標準体重を超えるような肥満傾向の方も多いです。肥満もまた、大腸がんのリスクであることがわかっています。
大腸がんリスクの高い食習慣をとっている方、運動習慣のない方、肥満の方は、大腸カメラ検査が推奨されてくるでしょう。
まとめ
今回は、大腸カメラ検査を受けるべきなのはどういった人なのか、いくつかのパターンをご紹介しました。
何かしらの症状がある方は、早めに受診しましょう。40歳は、大腸がんを発症する方が増える時期ですから、皆さん大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。
そのほか、ご家族に大腸がんの方がいる、リスクの高い食生活をしている、運動不足、肥満といった条件に当てはまる方も、大腸がんのリスクが高いと言えますので、検査をご検討ください。