大腸カメラ検査(内視鏡検査)が終わった後、「もう普通に生活していいの?」「食事はどうする?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
実は、検査後の過ごし方にはいくつかの大切なポイントがあります。無理せず体を労わることで、より快適に過ごせて、トラブルを未然に防ぐこともできます。
今回は、大腸カメラ検査後に知っておきたい注意点をわかりやすくご紹介します!
1. 食事は“消化にやさしいもの”からスタート🍽️
検査後は、腸内が空っぽの状態。刺激に敏感になっていることがあるため、最初の食事は“軽め”が基本です。
おすすめの食事例
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・おかゆ、うどん、スープなどの消化に良いもの
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・柔らかいパンや白米など、脂っこくない主食
避けたいのは、油物や辛いもの、食物繊維が多すぎる食品など。
通常の食事に戻すタイミングは、体調を見ながら数時間〜半日後を目安にしましょう。
2. 鎮静剤を使った方は“しっかり休息”が大切
検査で鎮静剤を使用した場合、体に薬の影響が残っていることがあります。
そのため、検査直後は無理に動かず、できるだけ安静に過ごしましょう。
注意点
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・当日は車の運転や自転車に乗るのはNG(反応が鈍くなるため)
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・横になってリラックスする時間を確保
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・お風呂は短時間、シャワー程度に
特にご高齢の方やお薬を常用している方は、検査後の疲れが出やすいため、ゆっくり休むことを意識してください。
3. 出血・腹痛があるときは“医師へすぐ相談”を
大腸カメラの際にポリープ切除などの処置を受けた場合、少量の出血や軽いお腹の違和感があることは珍しくありません。
ただし、次のような症状が出た場合は、速やかに医療機関へ相談しましょう。
要注意の症状
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・出血が大量または長時間続く
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・強い腹痛、冷や汗、吐き気を伴う
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・発熱や下血がある
※ポリープ切除後の軽い出血は通常24時間以内におさまりますが、気になる場合は我慢せずに医師に連絡してください。
4. 普段の生活への“復帰タイミング”も大切🏃♀️
検査が無事に終わっても、体調が完全に戻るまでは時間がかかることもあります。
特に鎮静剤を使った場合は、翌日以降の復帰をおすすめします。
生活への復帰の目安
・軽いデスクワークなどは翌日からOK
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・激しい運動や筋トレ、長時間の外出は2〜3日は控える
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・飲酒・喫煙も体調が安定するまでお休みしましょう
無理をすると体調を崩す原因になるので、少しずつ元の生活に戻していくようにしましょう。
5. 次回の検査予定は忘れずに📅
大腸カメラ検査は一度きりで終わりではなく、再検査や定期検診が必要になることもあります。
特にポリープが見つかった場合や、家族に大腸がんの既往がある方は、医師から次回の受診時期について案内があるはずです。
忘れないように、スケジュール帳やスマホでリマインダーを設定しておきましょう。
まとめ|安心して回復するために
大腸カメラ検査は、体に負担の少ない検査ですが、終わった後の過ごし方にはちょっとした注意が必要です。
食事や休息、体調のチェックを丁寧に行い、無理をしないことが快適な回復のカギになります。
気になる症状があるときは、自己判断せず、すぐに医師に相談してくださいね。
検査後のケアまでしっかり行って、健康な毎日を過ごしましょう!
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。