ブログ

2025.06.19

痔じゃない?実は怖い肛門周囲膿瘍とは!

みなさんは「肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)」という病気をご存知でしょうか?

あまり聞きなれない名前なので、ちょっと怖い印象を受けるかもしれませんね。

でも実は、この病気は誰にでも起こり得るもので、ちょっとした違和感から始まることが多いんです。

そこで今回は、肛門周囲膿瘍の症状や原因、放置した場合のリスク、いぼ痔との違い、そして治療法・予防法まで、わかりやすく丁寧に解説します!

「おしりのことだから恥ずかしくて相談しづらい…」という方にも読んでほしい内容です。

ぜひ最後までご覧ください😊


1. 肛門周囲膿瘍ってどんな病気?🤔

肛門周囲膿瘍とは、肛門の周囲に膿(うみ)がたまって炎症を起こす病気です。

膿は体内の免疫反応によって作られるもので、ばい菌や異物を外に出そうとする働きがありますが、それが皮膚の下でたまり続けると、強い痛みや腫れ、発熱などを引き起こしてしまいます。

この状態をそのままにしておくと、炎症がさらに広がったり、痔瘻(じろう)という別の病気に進行したりする可能性もあるんです💦


2. どんな症状が出るの?注意すべきサインはこれ!⚠️

肛門周囲膿瘍にかかった場合、以下のような症状が現れることが多いです。

🔸 肛門周囲の腫れと痛み

肛門の周囲が赤く腫れて、強い痛みを感じるようになります。歩いたり座ったりするのも辛くなることがあります。

🔸 発熱

膿がたまって炎症を起こしているため、発熱する場合も。微熱から高熱まで、個人差があります。

🔸 排便時の強い痛み

排便のたびに激しい痛みを感じたり、排便を我慢してしまうようになることもあります。

🔸 肛門の熱感・赤み

肛門まわりが熱を持ち、触ると明らかに腫れている・熱くなっていることがあります。

「ただの痔かな?」と思って放置しがちですが、実はこの時点で膿がどんどんたまり始めているかもしれません!


3. 放っておくとどうなるの?😰

「痛いけど、そのうち治るかも…」と放置してしまうと、さらに深刻な状態になる恐れがあります。

🚨 痔瘻(じろう)へ進行するリスク

膿が自然に排出されず、皮膚の下にトンネル状の通り道ができてしまうと、痔瘻と呼ばれる病気になります。

この状態になると自然治癒は難しく、手術が必要になることが多いです。

🚨 感染症の拡大

膿が広がることで、周囲の組織にも感染が及び、より大きな手術が必要になったり、入院を伴うこともあります。

早期の段階で治療を行えば、処置も簡単で済むことが多いので、少しでも違和感がある時点で専門医の診察を受けましょう!


4. いぼ痔とどう違うの?🔍

「おしりが腫れているけど、これっていぼ痔かな?」と思う方も多いと思いますが、肛門周囲膿瘍といぼ痔(外痔核)はまったく異なる病気です。

<比較項目> 【肛門周囲膿瘍】 【いぼ痔(外痔核)】
原因 感染による膿の溜まり 血管のうっ血・血栓
症状 激しい痛み・腫れ・膿の排出・発熱 軽い痛み・腫れ・排便後の出血
治療法 切開排膿・抗生物質・手術 薬・生活習慣改善・まれに手術
放置のリスク 痔瘻への進行・感染拡大 悪化しても重症化しにくい
発症部位 肛門の周辺皮下 肛門の外側の血管

似ているようでまったく違う病気なので、自己判断せず、医師の診察で正しく診断してもらうことが大切です。


5. 肛門周囲膿瘍の治療法🩺

肛門周囲膿瘍の治療は、症状の程度によって異なります。

💊 抗生物質の投与

軽度の炎症なら、抗生物質を使って膿の広がりを抑える治療が行われます。

✂️ 切開による膿の排出

膿がたまっている場合は、局所麻酔のもとで膿を出す処置が必要です。これで痛みが大幅に軽減されることが多いです。

🏥 痔瘻へ進行した場合の手術

もし痔瘻に進行してしまった場合は、瘻管(ろうかん)と呼ばれるトンネル状の部分を切除する手術が必要になります。

入院を伴うこともあるため、早めの受診がやはり重要です!


6. 肛門周囲膿瘍の予防法🛡️

毎日の生活習慣を見直すことで、肛門周囲膿瘍の予防ができます!

✅ 便秘や下痢を避ける

便秘や下痢が続くと、肛門への負担が大きくなります。食物繊維を多く含む食事や、水分補給を意識しましょう。

✅ トイレに長時間座らない

力みすぎたり長く座ったりするのは肛門への刺激となり、炎症のきっかけになります。

✅ 肛門周りの清潔を保つ

肛門周囲の皮膚はデリケートなので、優しく洗って清潔を保ちましょう。


7. まとめ:早めの受診が安心のカギ🔑

肛門周囲膿瘍は、我慢しても自然に治ることは少なく、放置すればするほどリスクが高まる病気です。

  • ・おしりが腫れている

  • ・痛みや熱っぽさがある

  • ・排便時に強い痛みを感じる

このような症状に心当たりがある方は、恥ずかしがらずにすぐに病院を受診してください。

専門医は日常的にこうした症状を診ていますから、気にしすぎなくて大丈夫です。

あなたの快適な毎日を守るためにも、「おかしいな」と思ったら、早めの行動が大切です!

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。