胃カメラ検査に対して、「苦しい」「痛い」といった不安を感じている方も多いのではないでしょうか?
実際、従来の経口内視鏡では喉を通る際の嘔吐反射や違和感が苦手な方も少なくありません。
しかし、現在では検査技術が大きく進化しており、「痛くない胃カメラ」も現実の選択肢となっています。この記事では、胃カメラが苦手な方でも安心して受けられる方法をご紹介します。
胃カメラが「痛い」と思われがちな理由とは?
口からスコープを挿入する経口内視鏡では、喉の奥にカメラが触れることで反射的に「オエッ」となることがあり、これが「痛い」「苦しい」と感じる原因になります。
また、緊張や恐怖心から体に力が入ることで、さらに不快感が増すことも。こうした経験から胃カメラに対する苦手意識が強くなる人も多いのです。
「痛くない胃カメラ」にはどんな方法があるの?
現在は、以下のような苦痛を軽減できる検査方法が普及しています:
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【 経鼻内視鏡(けいびないしきょう) 】
口ではなく、鼻から細いカメラを挿入する方法です。喉を通らないため、嘔吐反射がほとんど起こらず、検査中も比較的ラクに過ごせます。 -
【 鎮静剤の使用 】
点滴で鎮静剤を投与して、ウトウトとした状態で検査を受けられます。検査中の記憶が残らないことも多く、「知らないうちに終わっていた」という方も多いです。
鎮静剤のメリット・デメリット
🔷メリット
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・検査中の不快感や恐怖を感じにくくなる
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・リラックスした状態で検査が可能
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・記憶が曖昧になるのでストレスが少ない
🔶デメリット
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・検査後にぼんやりすることがある
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・当日の車や自転車、バイクの運転ができない
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・体調や持病によっては使えないこともある
鎮静剤は経鼻・経口どちらの検査方法にも併用可能です。検査が不安な方は、事前に医師と相談して使用を検討してみましょう。
鼻から入れる内視鏡+鎮静剤のダブル効果
「経鼻内視鏡+鎮静剤」は、最も快適な組み合わせとして人気です!
喉を避けながら、眠っている間に検査を終えることができるため、不安感の強い方や、過去に検査でつらい思いをした方にもおすすめです。
鼻が狭い方や鼻炎のある方でも、医師と相談しながら無理のない方法を選ぶことができます。
まとめ
\ 自分に合った検査方法で、安心して受けよう /
胃カメラ検査は、早期の病気発見に役立つ大切な検査です。
近年では、患者さんの体質や不安に配慮した「苦痛の少ない検査方法」が選べるようになりました。
「痛いから」「怖いから」と避けるのではなく、適切な方法を選んで、無理なく検査を受けましょう。あなたにとって最も負担の少ない方法を、医師と一緒に見つけていきましょうね😊
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。