ブログ

2025.07.21

胃の検査、バリウムと胃カメラはどっちがいい?医師が教える選び方

健康診断の時期になると、「胃の検査はバリウムにするか、胃カメラにするか迷っている」という方がとても多いです。どちらも胃の状態を調べる検査ですが、その仕組みや検査でわかること、体への負担などは大きく異なります。実は医師の多くは、患者さんにどちらをすすめるかという点で明確な考えを持っています。

今回は、バリウム検査と胃カメラ検査の違いやメリット・デメリット、医療現場での実際の選ばれ方について詳しく解説します。自分に合った検査を選ぶヒントになれば幸いです。


1. バリウム検査とは?特徴と検査の流れ

週1からOK・常勤でもOK! 勤務時間帯も自由に要望が出せる!バリウム検査は「上部消化管X線検査」とも呼ばれ、バリウムという白い造影剤を飲んで胃の内部をX線撮影します。台の上で体を回したり、息を止めたりと独特の手順があり、多少の不快感を伴います。

この検査は胃の形や動き、大きな異常を「影」として映し出すのが特徴です。進行した胃潰瘍やがんはある程度見つけられますが、早期の小さな病変は見落とされる可能性があります。また異常があった場合、最終的には胃カメラで詳しく検査する必要が出てきます。

検査後には便秘を防ぐための下剤が処方されることが多く、便秘になりやすい方や高齢者は注意が必要です。時間は比較的短く済みますが、スクリーニング(ふるい分け)としての位置づけです。


2. 胃カメラ検査の強みと最新の苦痛軽減対策

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)は、細いカメラ付きの管を口や鼻から挿入して直接胃の粘膜を観察する検査です。医師が胃の粘膜の色や質感、炎症やポリープなどの細かな異常をリアルタイムで確認できるのが最大の強みです。異常があればその場で組織を採取(生検)し、確定診断が可能です。

「胃カメラは苦しい」と思われがちですが、近年は鎮静剤を使い、眠っている間に検査が終わる無痛内視鏡も普及しています。また、鼻から入れる経鼻内視鏡は嘔吐反射が少なく、快適に受けられる方も多いです。

検査自体は5〜10分ほどで終了し、その日のうちに結果説明を受けられることも多いです。症状がある方や定期検診には非常に有効な検査方法です。


3. なぜ医師は胃カメラをすすめるのか?

医師自身が胃の検査を受けるなら、迷わず胃カメラを選びます。その理由は診断の正確さが圧倒的に高いためです。

胃カメラは直接胃の粘膜を見て診断するため、炎症や潰瘍、ポリープ、がんの早期発見が可能です。必要に応じてその場で組織検査もできるため、迅速に適切な治療に移ることができます。

一方で、バリウム検査はあくまで「胃の異常の有無をざっくり調べる」ための検査です。異常が見つかっても最終的には胃カメラ検査が必要なことが多く、時間や精神的な負担も増えてしまいます。

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、鎮静剤を使った負担の少ない胃カメラ検査を実施しており、初めての方でも安心して受けられる環境を整えています。


4. 自分に合った検査を選ぶポイント

検査を選ぶ際は自分の年齢、症状、家族歴などを考慮して選ぶことが大切です。

例えば胃の不調があったり、ピロリ菌感染歴や胃がんの家族歴がある方は、精密に胃の状態を観察できる胃カメラがおすすめです。

逆に、全く症状がなく健康な若年層で簡易的にチェックしたい場合はバリウムも選択肢に入ります。

ただし全国的には胃カメラ検査への移行が進んでおり、多くの自治体でも胃カメラが主流になりつつあります。

一度胃カメラを受けておけば、その後の経過観察にも役立ち、安心感も大きくなります。症状がなくても定期的な検査としてぜひ検討してください。


5. 大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックの胃カメラ検査の特徴

院長メッセージ当クリニックでは、患者様が快適に検査を受けられるように以下の体制を整えています。

  • 「鎮静剤を用いた無痛内視鏡検査で、検査中は眠ったままなので苦痛が少ない」

  • 「嘔吐反射が少ない経鼻内視鏡にも対応」

  • 「最新の内視鏡システムを導入し、微細な病変も見逃しません」

  • 「経験豊富な医師が丁寧に検査と結果説明を行います」

  • 「平日だけでなく土曜日も検査可能で忙しい方にも配慮」

胃の不調や健診での再検査、将来の健康に不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。皆さまの安心と健康をしっかりサポートいたします。


まとめ

\ 胃の検査、医師もすすめるのは断然「胃カメラ」 /

胃の検査を考える時、多くの方がバリウムか胃カメラか迷います。

しかし、診断の精度、安全性、治療へのスムーズな移行を考えると、医師はほぼ全員胃カメラを推奨します。

昔のような苦しさも大幅に改善されており、検査結果もすぐに得られます。胃の健康が気になる方は、ぜひ一度胃カメラ検査を受けてみてください。

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。