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2025.07.24

お腹がキリキリ痛むときに知っておきたい!見逃せない腹痛のサインと対処法

「お腹がキリキリ痛むけど、時間が経てば治るだろう」と軽く考えていませんか?実は、その痛みは体からの重要なサインかもしれません。特に消化器系の病気は初期症状が軽いため、見逃されやすいのが特徴です。放置すると重篤な状態に至ることもあるため、早めの理解と対応が不可欠です。

この記事では、腹痛の種類や原因、どんな症状に注意すべきか、検査方法、さらに日常生活でできる予防法まで詳しくご紹介します。健康を守るために、ぜひ参考にしてください。


1. 腹痛の種類と特徴を知ろう

腹痛にはさまざまな種類があり、痛みの感じ方や場所によって疑われる原因が大きく異なります。例えば「キリキリ」と鋭く刺すような痛みは胃炎や胃潰瘍の可能性が高く、食後や空腹時に強くなることがあります。逆に「シクシク」と鈍く続く痛みは過敏性腸症候群(IBS)などで見られ、ストレスや食事が影響します。

また「ズキズキ」と拍動する痛みは感染症や炎症が原因の場合も。痛みの場所も重要で、みぞおちの痛みは胃や十二指腸、右上腹部の痛みは胆のうや肝臓、左下腹部は大腸の病気が考えられます。特に右下腹部の急激な痛みは虫垂炎(盲腸)の可能性があるため、注意が必要です。

痛みの持続時間や頻度、伴う症状(吐き気・下痢・発熱など)も診断の手がかりになります。繰り返したり強くなったりした場合は、消化器専門医の受診をおすすめします。


2. 下腹部痛の主な原因とは?

下腹部の痛みは原因が多岐にわたり、消化器以外にも泌尿器や婦人科の問題が関連することがあります。消化器系では便秘や過敏性腸症候群が代表的。便秘は腸内に便やガスが溜まり、キリキリとした痛みや張りを生じさせます。

「過敏性腸症候群」はストレスや食生活の変化で下腹部の痛みが慢性的に続き、下痢や便秘が交互に起こる特徴があります。「急性腸炎」は細菌やウイルス感染で腹痛や下痢、発熱を伴い、集団生活者や海外渡航者は特に注意が必要です。

また右下腹部の痛みは「虫垂炎」の典型例。初めはみぞおちの痛みが徐々に右下腹部に移動し、発熱や嘔吐を伴うこともあります。女性の場合は子宮や卵巣の炎症、子宮内膜症など婦人科疾患が痛みの原因になることが多いため、症状の変化をよく観察しましょう。

痛みが長引く、繰り返す、別の症状が出る場合は自己判断せず、専門医に相談してください


3. 注意したい腹痛の症状とは?

腹痛には生命に関わる緊急症もあります。特に急激で激しい痛み、冷や汗や嘔吐を伴う痛みは「急性腹症」と呼ばれ、早急な処置が必要です。腹膜炎では押したときよりも手を離したときに強く痛む「反跳痛」が現れます。

発熱を伴う腹痛は感染や炎症のサイン血便がある場合は腸の重大な病気の可能性もあります。排便後も痛みが続く、痛みが強くなる場合は早急な受診を推奨します。症状が一時的に和らいでも、根本原因が未解決の場合も多いので油断は禁物です。

”「いつもと違う痛み」や「初めて感じる不快感」がある時は、必ず専門医の診察を受けましょう”


4. 腹痛の検査と診断方法

腹痛の正確な原因を特定するには、詳細な問診や身体診察が重要です。

痛みの場所や質、持続時間、便や発熱の有無などを詳しく聞き取り、視診や触診、聴診で異常を探します。

必要に応じて血液検査や尿検査で感染や炎症、臓器機能を調べ、エコー(超音波検査)やCTで内部臓器の状態を確認。消化器疾患の場合は胃カメラや大腸カメラで直接粘膜を観察し、必要があれば組織を採取して詳しく調べます。

これらを組み合わせた検査で、正確な診断が可能になり、無駄な治療や誤診を避けることができます。症状が続く場合は、検査を受けることが健康維持のために大切です。


5. 日常生活でできる腹痛の予防と対策

腹痛予防には日常の生活習慣が大切です。特に胃腸は食事やストレスの影響を受けやすいので、規則正しい食生活を心がけましょう。脂っこいものや冷たいものの過剰摂取は避け、よく噛んで温かい食事を摂ることがポイントです。

ストレスも腹痛の大きな原因。リラックスする時間や質の良い睡眠を確保し、ストレスマネジメントを心がけましょう。また運動不足は便秘を招きやすいため、ウォーキングや軽いストレッチを日常に取り入れることも効果的です。

腹痛が続く、体重減少や発熱を伴う場合は早めに医療機関を受診してください。定期的な健康診断も病気の早期発見につながります。


まとめ

\ 腹痛は誰もが経験する身近な症状ですが、その背後には重大な疾患が潜むことも少なくありません /

特に「キリキリ」とした痛みやその他の症状を伴う場合は見逃さず、適切な診察と治療が必要です。

日常生活の見直しと体調管理を通して健康を守りましょう。

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、消化器専門医が丁寧に診断・治療を行っております。お腹の不調でお悩みの方はぜひご相談ください。

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。