大腸内視鏡検査(いわゆる“大腸カメラ”)を受ける前日、「コーヒーを飲んでいいのかな?」と悩んだ経験はありませんか?
検査前は腸内をできる限りクリーンな状態にする必要があり、飲食には一定の制限があります。特に、コーヒーは日常的に飲んでいる人も多いため、気になるポイントです。
本記事では、大腸カメラ前日にコーヒーを飲む際の注意点や、飲んでよいもの・避けるべきものなどを分かりやすく解説します。
1. 大腸カメラ検査前日の基本ルールとは?
大腸カメラを受ける前日は、腸の中をきれいにするために「消化に良いものを食べること」と「透明な飲み物に限ること」が基本です。
夕食は前日の18~19時までに済ませ、その後は固形物の摂取を控えます。検査当日は完全な絶食となるため、水分補給が重要です。
また、アルコールは脱水を招いたり腸の粘膜に刺激を与えたりするため、前日・当日ともに控えましょう。
2. コーヒーが大腸カメラに与える影響
コーヒーには以下の2点で、検査に悪影響を及ぼす可能性があります:
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カフェインの刺激作用
カフェインには腸のぜん動運動を促進する作用があります。これは一見良さそうに思えますが、腸の動きが早すぎると下剤が効きにくくなる可能性があります。 -
色素による視認性の低下
コーヒーの色は濃く、腸に残留すると内視鏡での観察が難しくなるケースも。検査時の正確な診断を妨げてしまう可能性があるのです。
3. それでも飲みたい?コーヒーを飲むときの注意点
どうしてもコーヒーが飲みたい場合は、以下のルールを守ることが必須です:
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ブラックで飲むこと
↳砂糖やミルクは消化が悪く、腸内に残るおそれがあります。必ず無糖・無乳のブラックで。 -
少量にとどめる
↳一杯まるごと飲むのではなく、少しだけにしておきましょう。 -
19時以降は控える
↳前日の19時以降はコーヒーを含むあらゆる飲料はNG。検査当日の朝も絶飲食が原則です。
4. 大腸カメラ前日におすすめの飲み物
コーヒーの代わりに、以下の飲料が安全です:
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水(常温 or 冷たい水)
↳最も安全で、脱水予防にも◎。 -
麦茶・ほうじ茶
↳ノンカフェインで、色も薄く腸内に残りにくい飲み物です。 -
透明なスポーツドリンク
↳ミネラル補給に適していますが、糖分の少ないタイプを選びましょう。
5. 大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでの安心サポート
大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、大腸カメラ検査を安心して受けていただけるよう、事前の食事・飲み物に関する細やかな指導を行っています。
コーヒーの摂取やその他の不安な点についても、丁寧にアドバイスをさせていただきます。
検査に不安がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
大腸カメラ前日にコーヒーを飲む場合は、「ブラックで」「少量を」「19時以前に」という点を厳守すれば、ある程度は可能です。ただし、腸を完全にきれいに保つためには、できるだけ水や麦茶などを選ぶのが理想的です。
検査の精度を高めるためにも、事前の飲食管理はとても大切です。不安なことがあれば、医療機関に相談し、万全な体制で検査に臨みましょう。
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。