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2025.08.08

腸内環境を整える!大腸内視鏡検査後の食事のポイントとおすすめ食品

大腸内視鏡検査を受けた後、「検査後は何を食べれば良いの?」「腸に負担をかけたくないけど、どんな食事が適しているの?」と不安に感じる方は多いでしょう。

実は、検査で使用した下剤の影響などで、一時的に腸内環境が乱れてしまうことがあります。そのため、検査後の食事は、腸を優しく労わりながらバランスよく整えることがとても大切です。

この記事では、腸内フローラの観点から、検査前日から検査翌日以降までの食事のポイントやおすすめメニュー、さらに腸内環境を良くするための食事の工夫について、管理栄養士の視点でわかりやすくご紹介します。検査後の過ごし方で腸の健康をしっかり取り戻しましょう。


1. 腸内環境と大腸内視鏡検査の関係

大腸内視鏡検査をスムーズに行うためには、検査前に腸をきれいに空っぽにする必要があります

そのために下剤を使いますが、この下剤は腸内の善玉菌も一緒に減らしてしまうため、一時的に腸内フローラのバランスが乱れることがあります。

腸内環境が乱れるとお腹の調子が悪くなったり、免疫力の低下にもつながる可能性があるため、検査後は丁寧に腸をケアすることが重要です。


2. 検査前日の食事:腸内フローラを守る準備

検査前日は、腸に負担をかけず、できるだけ腸内に食べ物の残りカス(残渣)が残らないように消化の良い食事を心がけましょう。腸内の善玉菌を守るためにも適切な食材選びが大切です。

おすすめの食材

  • ・主食:白米やおかゆ、素うどんなど消化が良いもの

  • ・おかず:白身魚、豆腐、卵料理(ゆで卵や卵焼きなど)

  • ・デザート:無果実のヨーグルト、プリン(市販の滑らかなもの)

  • ・飲み物:水、お茶、透明なスポーツドリンク

控えたい食材

  • ・玄米や雑穀米、ラーメン、パスタなど繊維質が多いもの

  • ・揚げ物や脂の多い肉類

  • ・ごぼうやれんこんなど繊維の多い野菜

  • ・フルーツ全般、ヨーグルトやチーズなどの乳製品(検査前は控えめに)

これらの食材は腸に負担がかかりやすいため、検査の準備としては避けるのがベストです。


3. 検査当日の食事と注意点

大腸内視鏡検査の当日は、基本的に絶食となります。ただし、水分補給はとても重要です。下剤を使用するため、脱水症状を起こさないように、こまめに水分を摂りましょう

水分補給のポイント

  • ・1回の量はコップ1杯程度を目安に、頻回に摂取する

  • ・飲み物は水、麦茶、透明タイプのスポーツドリンクがおすすめ

  • ・飴やガムなどは腸の動きを刺激する可能性があるため避けましょう

しっかり水分を摂ることで、体調を崩さずに検査を受けられます。


4. 検査翌日からの食事おすすめメニュー

検査翌日からは、腸にやさしい食事を少しずつ摂っていきましょう。無理をせず、消化に良いものを中心にして腸内環境の回復をサポートします。

朝食例

  • ・白がゆ(ごはん半膳分を水で4倍の量に煮たもの)

  • ・熟したバナナ半分(腸を整える効果あり)

  • ・プレーンヨーグルト大さじ2~3(無糖のもの)

昼食例

  • ・素うどん(昆布や鰹だしの薄味スープ)

  • ・鶏ささみのやわらか煮(生姜やだしで軽く味付け)

  • ・市販の果汁ゼリー(寒天は避ける)

夕食例

  • ・おかゆ(卵を入れて栄養補給)

  • ・豆腐とにんじんの味噌汁(具は小さく刻み柔らかく煮る)

  • ・なめらかなプリン(市販品でOK)

少量ずつ食べて、腸の負担を軽減することがポイントです。


5. 腸内環境を整えるための食事の工夫

検査後だけでなく、普段から腸内環境を良く保つために取り入れたい食材もあります。

積極的に摂りたい食材

  • 発酵食品:納豆、味噌、キムチ(辛いのが苦手な方は水キムチがおすすめ)

  • オリゴ糖を含む食品:大豆、玉ねぎ、ごぼう、ねぎ、にんにく、アスパラガス

  • 食物繊維が豊富な野菜:にんじん、芽キャベツ、おくら、ブロッコリー、ほうれん草など

これらは腸内の善玉菌を増やし、腸内環境のバランスを良くしてくれます。ただし急に多く摂りすぎるとガスが溜まりやすくなるため、少しずつ量を増やすことが大切です。


6.大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでのサポートとアドバイス

当院、大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、大腸内視鏡検査後の食事や日常生活について、専門スタッフが一人ひとりに合ったアドバイスを丁寧に行っております。

検査後の腸内環境をしっかり整えたい、食事のことで不安があるという方は、ぜひお気軽にご相談ください。安心して検査を受け、健康な毎日を送るお手伝いをいたします。

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。