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2025.08.10

食後のムカムカは胃のSOS?吐き気を伴う胃もたれの原因と予防法

「食後に胃がもたれて気持ち悪くなる」「吐き気が止まらず食欲がわかない」「でも病院に行くほどじゃないかも…」そんな風に感じていませんか?実はこれらの症状は、胃からのSOSサインである可能性が高いのです。胃もたれと吐き気が同時に起こると、日常生活の質が大きく下がり、仕事や家事、外出にも支障をきたすことがあります。

本記事では、胃もたれと吐き気が起こるメカニズムや原因、どのように対処すれば良いかを医師の視点からわかりやすく解説します。生活の中でできる予防法や、症状が続く場合に必要な検査・治療についても詳しくお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。


1. 胃もたれ・吐き気の症状とその仕組み

胃もたれとは、食べたものが胃に長時間残っているような不快感や膨張感を感じる状態を指します。

そこに吐き気が加わる場合、胃の運動機能が低下している可能性があります。胃が正常に食べ物を消化し、次の消化管へ送り出すことができないため、胃の中に食べ物が停滞し、ムカムカした気持ち悪さや吐き気が生じるのです。

この症状は一時的なこともありますが、長期間続く場合は「機能性ディスペプシア」や「逆流性食道炎」などの消化器疾患が隠れていることもあります。

さらに、胃の動きを調節している自律神経がストレスで乱れると、症状がより強く出やすくなります。

精神的な要因も胃の不調に大きく関係しているのです。


2. 胃もたれで吐き気が起こる主な原因

胃もたれと吐き気が同時に現れる原因は多岐にわたりますが、代表的なものは以下の通りです。

  • ・脂っこい食事や暴飲暴食

    脂肪分の多い食事は消化に時間がかかり、胃に負担がかかります。過食も胃の働きを鈍らせます。

  • ・早食いやストレス

    急いで食べたり、ストレスを感じると自律神経が乱れ、胃の動きが低下します。

  • ・胃酸過多や逆流性食道炎

    胃酸が食道に逆流することで不快感や吐き気が起きます。

  • ・胃炎や胃潰瘍

    胃の粘膜が炎症や潰瘍になることで痛みや不快感が生じます。

  • ・重大な疾患(胃がんなど)

    症状が長引く場合は、より深刻な病気が隠れていることもあります。

また、「機能性ディスペプシア」は内視鏡検査で異常が見つからなくても胃の機能が低下している状態で、特に現代人に多いとされています。自己判断せず、症状が続く際は医療機関を受診することが大切です。


3. 症状が続く場合の検査と治療のポイント

胃もたれや吐き気が1週間以上続く場合は、専門医による検査が必要です。

【主な検査内容】

  • 問診や触診:食生活やストレス状況の確認

  • 血液検査:炎症や感染、臓器の状態を調べる

  • 内視鏡検査(胃カメラ):胃の粘膜の異常や潰瘍、腫瘍の有無を確認

  • 腹部エコーやCT検査:他臓器の状態チェック

【治療方法】

  • 薬物療法:胃酸を抑える薬や胃の動きを良くする薬、漢方薬など

  • 生活習慣改善:食事の見直し、ストレス対策、良質な睡眠確保

薬だけで症状が改善しない場合も多いため、生活全般の改善が重要です。

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、患者様一人ひとりに合った治療計画を丁寧にご提案しています。


4. 日常生活でできる予防とセルフケア方法

軽度の症状や再発予防には、日頃からの生活習慣の見直しが効果的です。

  • 「よく噛んでゆっくり食べる」

    胃への負担を減らします。

  • 「脂肪分や刺激物(辛いもの・炭酸飲料など)を控える」

    胃に刺激を与えにくくします。

  • 「食後すぐに横にならない」

    胃の内容物の逆流を防ぎます。

  • 「夜遅い食事や過食を避ける」

    消化不良のリスクを減らします。

  • 「質の良い睡眠をとる」

    胃腸は夜間に修復されます。

  • 「適度な運動で胃腸の動きを活発にする」

  • 「アルコールやたばこは控えめに」

  • 「ストレスケアを心がける」

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、こうした生活改善のアドバイスも丁寧に行い、症状の再発を防ぐサポートをいたします。


5. 受診すべきタイミングと注意すべき症状

以下の症状がある場合は自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。

  • 胃もたれや吐き気が1週間以上続く

  • 食欲不振や体重減少がみられる

  • 頻繁に胸のつかえや胸やけを感じる

  • 黒い便や血便、嘔吐に血が混じる

  • 慢性的な疲労感や微熱が続く

症状が軽く見えても、体からの重要なサインの可能性があります。早期発見と治療が、健康維持に欠かせません。


まとめ

胃もたれと吐き気は、食生活の乱れやストレス、自律神経の乱れによって引き起こされやすい症状です。

軽度であれば生活習慣の改善で対処できますが、症状が続く場合は重大な疾患の可能性もあります。

つらい症状を我慢せず、早めに専門医に相談しましょう!

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、患者様の症状に合わせた検査と治療を丁寧に行っています。快適な日常生活のために、ぜひご相談ください。

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。