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2025.08.18

ストレス?食べすぎ?胃痛の真実と正しい向き合い方

「また胃が痛い…」「食後になるとみぞおちがズキズキする」──そんな経験、ありませんか?

多くの人が「ストレスかな」「食べすぎただけ」と考えてやり過ごしてしまいます。

しかし、胃痛は放置すると慢性化したり、思わぬ病気のサインであることも。

大切なのは、我慢せず、原因に合ったケアを早めに行うことです。

ここでは、胃痛の原因から食事の工夫、生活習慣の改善、そして医療機関での治療まで、5つのステップで詳しく解説します。


1. 胃痛の原因とは?|なぜ痛くなるのかを正しく知ろう

胃痛の原因は一つではなく、日常生活のちょっとした習慣から病気までさまざまです。

代表的なのは以下のようなケースです。

  • ・機能性胃腸障害・急性胃炎暴飲暴食、睡眠不足、ストレスなどが主因。

  • ・ピロリ菌感染や潰瘍長引く胃痛や繰り返す痛みの背景に隠れていることも。

  • ・逆流性食道炎胃酸が食道に逆流し、胸やけや痛みを伴う。

胃は自律神経の影響を強く受けるため、精神的ストレスや緊張、生活リズムの乱れによって胃酸分泌が増え、胃粘膜が荒れてしまいます。

また、カフェイン・アルコール・香辛料などの刺激物も痛みの引き金になります。

まずは、「いつ・どんな状況で胃が痛むか」を記録することが、正しい対処の第一歩です。


2. 食べ物と胃痛の関係|避ける・摂るべき食品は?

胃に負担をかける食事は、症状を悪化させます。

✕避けたい食品))

  • ・脂っこい揚げ物や肉の脂身

  • ・香辛料、キムチ、にんにく

  • ・カフェイン(コーヒー・緑茶)

  • ・アルコール

  • ・炭酸飲料

  • 🔴おすすめ食品))

  • ・おかゆ、うどん、柔らかく煮た野菜

  • ・白身魚や豆腐などの消化に優しいタンパク質

  • ・キャベツ・生姜(胃粘膜保護効果)

  • ・バナナ・りんご(胃酸の中和作用)

「食べ方の工夫」も重要です。

少量をよく噛んで食べる食後すぐに横にならない(30分は体を起こす)夜遅くの食事を控えるなど、小さな習慣が胃の回復を助けます。


3. 胃痛を和らげるセルフケア|生活習慣の見直し

すぐに始められるセルフケアは以下の通りです。

  1. 「規則正しい生活」

    睡眠不足や夜更かしは自律神経を乱し、胃の働きを低下させます。起床・就寝時間を一定にしましょう。

  2. 「ストレス解消」

    軽い運動、深呼吸、趣味の時間を持つ。ぬるめの入浴もリラックス効果大。

  3. 「腹部の保温・マッサージ」

    みぞおちを温めると血流が改善し痛みが和らぐことがあります。時計回りの優しいマッサージも有効。

  4. 「市販薬の活用」

    胃粘膜保護薬やH₂ブロッカーなどは一時的に役立ちますが、頻繁に使う場合は医師の診断を受けましょう。


4. こんなときは医療機関へ|受診の目安と検査

以下の症状がある場合は、すぐに医療機関へ相談してください。

  • 1週間以上続く胃痛

  • 強い痛みが繰り返す

  • 吐き気・嘔吐・吐血

  • 体重減少や貧血の兆候

診察では問診後、胃カメラや血液検査、ピロリ菌検査が行われます。

治療は原因に応じて薬物療法(胃酸抑制薬・粘膜保護薬・除菌治療など)が選ばれます。


5. 胃痛の治療と予防|再発を防ぐために

胃痛の再発を防ぐには、治療と並行して生活習慣の見直しが欠かせません。

  • 胃酸抑制薬(PPI・H₂ブロッカー):胃酸を抑えて粘膜を保護

  • ・粘膜保護薬・消化酵素剤:胃を刺激から守る

  • ・漢方薬(六君子湯・半夏瀉心湯など):ストレス性や体質改善に有効

  • ・ピロリ菌除菌治療:胃潰瘍や胃がん予防にもつながる


まとめ

胃痛は一時的なものでも、背景に病気が隠れていることがあります。

食事・生活習慣の改善+必要に応じた医療のサポートが、症状の改善と再発予防の鍵です。

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、胃痛の原因診断から栄養指導、薬物療法まで、患者様一人ひとりに合わせた治療を行っています。

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。