「甘いものは控えているから大丈夫」と思っていても、実は飲み物からたくさんの糖質を摂取している方は少なくありません。清涼飲料水やフラペチーノ、スポーツドリンクや乳酸菌飲料などは、一見ヘルシーに見えても“液体のお菓子”と呼ばれるほどの糖質が含まれていることがあります。
この記事では、飲み物に含まれる糖質の実態や健康リスク、そして今日から実践できる賢い選び方を詳しくご紹介します。
1. 飲み物にも糖質がたっぷり!その実態とは?
「甘い=お菓子」というイメージを持ちがちですが、私たちが日常的に口にしている飲み物にも意外なほど多くの糖質が含まれています。
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・炭酸飲料500ml → 角砂糖約12個分
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・甘さ控えめに感じるスポーツドリンクや乳酸菌飲料 → 予想以上に糖質が多い
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・カフェのフラペチーノ系 → 1杯で30g以上の糖質になることも
飲み物は咀嚼せずに短時間で摂取できるため、満腹感が得られにくく「摂った意識が薄い」のが特徴。
そのため、食事に気をつけている方でも知らず知らずのうちに糖質オーバーになりやすいのです。
2. 糖質を含む飲み物のリスクとは?
糖質は体のエネルギー源ですが、過剰に摂取すると健康に悪影響を及ぼします。特に飲み物由来の糖質は吸収が早いため、次のようなリスクがあります。
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「血糖値の急上昇」
液体の糖はすぐ吸収され、急激な血糖値上昇とインスリン過剰分泌を招きます。これが疲労感や眠気、イライラの原因に。 -
「脂肪の蓄積」
余分な糖質は中性脂肪に変換され、内臓脂肪として蓄積。肥満や生活習慣病を引き起こします。 -
「虫歯のリスク」
ジュースをだらだら飲む習慣は虫歯菌を増やし、口腔トラブルの原因に。 -
「糖尿病・脂質異常症のリスク」
慢性的に糖質を摂りすぎると、インスリンが効きにくくなり、糖尿病や脂質異常症のリスクが高まります。
「食事は気をつけているのに健康診断で数値が悪い」という方は、飲み物に原因が潜んでいるかもしれません。
3. 今日からできる!飲み物の選び方と工夫
健康を守るためには、飲み物を「無意識に選ばない」ことが大切です。
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成分表示をチェック:糖質量を確認し、無糖・糖類ゼロを意識
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基本は水・お茶:水分補給は水や無糖のお茶、炭酸水を選ぶ
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カフェドリンクはシンプルに:シロップやホイップを控え、低脂肪乳などを活用
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“液体のおやつ”を減らす:ジュースやカフェラテを間食代わりにしない
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家族で共有:子どもの果汁飲料、高齢者の缶コーヒーも糖質過多になりやすいため注意
毎日の小さな工夫で、糖質過多を自然に防ぐことができます。
4. 注意が必要な人・受診を検討すべき症状
糖質の摂りすぎによる体のサインを見逃さないことも大切です。
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・急な体重増減
- ・健康診断で血糖値や中性脂肪が高い
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・疲れやすい・眠気が続く
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・甘いものを控えているのに痩せない
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・糖尿病や脂質異常症の家族歴がある
こうした場合は、医療機関での検査や栄養指導を受けることをおすすめします。
まとめと当院からのご案内
飲み物に含まれる糖質は「気づかないうちに摂りすぎてしまう」落とし穴です。
健康管理をしている方こそ、食べ物だけでなく飲み物の選び方に意識を向けることが大切です。
大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、管理栄養士による食事指導や生活習慣病の予防・治療まで幅広くサポートしています。
気になる症状やお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。