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2025.09.15

食欲がないのはなぜ?考えられる原因と回復のための工夫

「最近なんだか食べる気が起きない…」そんな経験はありませんか?

ご飯の量が減ったり、食事に興味が持てない状態を 「食欲不振」 といいます。

多くは一時的な疲れや環境の変化によるものですが、長く続く場合には身体や心の不調が隠れていることもあります。

放置すると体力の低下や栄養不足、さらには病気の悪化につながることもあるため注意が必要です。

この記事では、食欲不振の原因や改善のための工夫、病院に相談すべきタイミングについて解説します。


1. 食欲不振ってそもそも何?

食欲不振とは「普段より食欲が落ちている状態」を指します。たとえば

  • 「食事の量がいつもより減っている」

  • 「食事の時間になっても食べられない」

  • 「食べ物に関心が持てない」

こうした状態が 1週間以上続く場合は注意が必要 です。

季節の変わり目や生活リズムの乱れ、ストレスなどでも一時的に食欲は落ちますが、消化器疾患やホルモン異常が原因となることもあり、その場合は体重減少や倦怠感を伴うことがあります。


2. 食欲不振の原因をチェック!―病気と心の両面から

食欲不振が長引くときは、原因を「身体」と「心」の両面から確認することが大切です。

身体的な原因
  • ・胃炎・胃潰瘍、消化管感染症

  • ・甲状腺機能低下症、肝臓・腎臓疾患

  • ・慢性炎症やがんなどの病気

  • ・薬の副作用や加齢による変化

精神的な原因
  • ・強いストレスや疲労

  • ・不安障害や抑うつ状態

  • ・人間関係や生活リズムの乱れ

身体と心の両方を見直すことで、原因が見つかるケースも多いです。


3. 今日からできる食欲改善の工夫

食欲を少しずつ回復させるには、日常生活の工夫が役立ちます。

  • 食事の工夫

    小分けにして少量ずつ食べる、彩りや香りを意識する、スープやおかゆなど消化にやさしいメニューを取り入れる。

  • 生活リズムの調整

    朝食をしっかり摂る、規則正しい睡眠をとる。

  • 軽い運動や日光浴

    ウォーキングやストレッチ、朝日を浴びる習慣で食欲と睡眠が改善。

  • ストレスケア

    深呼吸、音楽、入浴、趣味などでリラックスする時間を確保する。

無理のない範囲で取り入れることが、食欲回復につながります。


4. このサインが出たら病院へ相談を!

以下の症状がある場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。

  • ・食欲不振が 2週間以上続く

  • ・急な体重減少 がある

  • ・倦怠感や貧血のような症状がある

  • ・発熱・腹痛・嘔吐・下痢や血便がある

  • ・精神的な不調が強い

  • ・40代以降で初めて食欲不振が続く場合

これらは消化器疾患、代謝異常、感染症、精神的な問題などの可能性があり、早期対応が重要です。


まとめと当院からのメッセージ

食欲不振は一時的なこともありますが、長引く場合や症状が強い場合は体のサインかもしれません。

生活習慣の工夫を取り入れても改善しないときは、早めに医師へ相談することが安心につながります。

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、専門医と管理栄養士が連携し、食欲不振の背景にある心身の状態を丁寧に確認したうえで、適切な検査や治療を行っています。

気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。