「最近なんだか食べる気が起きない…」そんな経験はありませんか?
ご飯の量が減ったり、食事に興味が持てない状態を 「食欲不振」 といいます。
多くは一時的な疲れや環境の変化によるものですが、長く続く場合には身体や心の不調が隠れていることもあります。
放置すると体力の低下や栄養不足、さらには病気の悪化につながることもあるため注意が必要です。
この記事では、食欲不振の原因や改善のための工夫、病院に相談すべきタイミングについて解説します。
1. 食欲不振ってそもそも何?
食欲不振とは「普段より食欲が落ちている状態」を指します。たとえば
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「食事の量がいつもより減っている」
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「食事の時間になっても食べられない」
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「食べ物に関心が持てない」
こうした状態が 1週間以上続く場合は注意が必要 です。
季節の変わり目や生活リズムの乱れ、ストレスなどでも一時的に食欲は落ちますが、消化器疾患やホルモン異常が原因となることもあり、その場合は体重減少や倦怠感を伴うことがあります。
2. 食欲不振の原因をチェック!―病気と心の両面から
食欲不振が長引くときは、原因を「身体」と「心」の両面から確認することが大切です。
身体的な原因
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・胃炎・胃潰瘍、消化管感染症
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・甲状腺機能低下症、肝臓・腎臓疾患
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・慢性炎症やがんなどの病気
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・薬の副作用や加齢による変化
精神的な原因
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・強いストレスや疲労
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・不安障害や抑うつ状態
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・人間関係や生活リズムの乱れ
身体と心の両方を見直すことで、原因が見つかるケースも多いです。
3. 今日からできる食欲改善の工夫
食欲を少しずつ回復させるには、日常生活の工夫が役立ちます。
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食事の工夫
小分けにして少量ずつ食べる、彩りや香りを意識する、スープやおかゆなど消化にやさしいメニューを取り入れる。 -
生活リズムの調整
朝食をしっかり摂る、規則正しい睡眠をとる。 -
軽い運動や日光浴
ウォーキングやストレッチ、朝日を浴びる習慣で食欲と睡眠が改善。 -
ストレスケア
深呼吸、音楽、入浴、趣味などでリラックスする時間を確保する。
無理のない範囲で取り入れることが、食欲回復につながります。
4. このサインが出たら病院へ相談を!
以下の症状がある場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。
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・食欲不振が 2週間以上続く
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・急な体重減少 がある
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・倦怠感や貧血のような症状がある
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・発熱・腹痛・嘔吐・下痢や血便がある
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・精神的な不調が強い
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・40代以降で初めて食欲不振が続く場合
これらは消化器疾患、代謝異常、感染症、精神的な問題などの可能性があり、早期対応が重要です。
まとめと当院からのメッセージ
食欲不振は一時的なこともありますが、長引く場合や症状が強い場合は体のサインかもしれません。
生活習慣の工夫を取り入れても改善しないときは、早めに医師へ相談することが安心につながります。
大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、専門医と管理栄養士が連携し、食欲不振の背景にある心身の状態を丁寧に確認したうえで、適切な検査や治療を行っています。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。