
腹痛は多くの人が経験する、ありふれた症状のひとつです。
しかし、中には命に関わる重大な病気が隠れているケースもあります。
特に「いつもと違う痛み」や「下腹部の鈍い痛みが長く続く」場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
この記事では、腹痛のタイプや原因、男女で異なる特徴、そして受診すべきサインまで、わかりやすく解説します。
1. 腹痛のタイプを知ろう
腹痛と一口に言っても、痛みの種類によって原因は異なります。
主に次の3つに分類されます。
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①内臓痛:鈍く、広がるような痛み。
→ 便秘、過敏性腸症候群(IBS)などが代表的です。 -
②体性痛:刺すように鋭く、痛みの場所が明確。
→ 虫垂炎(盲腸)や胆石症などに多く見られます。 -
➂関連痛:内臓の異常が、肩や背中など離れた部位に痛みとして現れることがあります。
痛みのタイプを知ることで、原因の絞り込みや早期発見につながります。
2. 下腹部痛の原因と見極め方
下腹部には、消化器・泌尿器・生殖器が集中しています。
そのため痛みの原因は多岐にわたります。
| 部位 | 主な原因 |
|---|---|
| 右下腹部 | 虫垂炎、尿路結石、卵巣出血(女性) |
| 左下腹部 | 大腸憩室炎、便秘、卵巣疾患 |
| 中央部 | 膀胱炎、過敏性腸症候群(IBS)、前立腺炎(男性) |
発熱や排尿異常、嘔吐、血便などの症状が伴う場合は、消化器内科や内視鏡クリニックなどでの精密検査が推奨されます。
3. 性別によって異なる要因
腹痛・下腹部痛の背景には、性別による違いもあります。
👦男性に多い疾患
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前立腺炎:排尿時の痛みや会陰部(股の間)の違和感を伴う。
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尿道炎・精巣炎:精巣の腫れや下腹部の痛みが生じることも。
👧女性に多い疾患
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子宮内膜症・子宮筋腫:月経に関連した痛みや不正出血が特徴。
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卵巣嚢腫:軽い違和感から激しい痛みまで幅広い。
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子宮外妊娠:妊娠初期の片側の強い痛みは緊急受診が必要。
👦👧 男女共通で注意すべき疾患
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大腸がん:下血を伴う腹痛は要注意。
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虚血性腸炎:突然の下腹部痛と血便が見られることがあります。
性別を踏まえた診察・検査が、正確な診断には不可欠です。
4. 病院に行くべきサインとは?
「少し痛いだけだから」「市販薬で様子を見よう」――。
そう思っているうちに、病気が進行してしまうケースもあります。
次のような症状がある場合は、早めの受診が必要です。
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・突然の激しい腹痛、または痛みが徐々に強くなる
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・発熱・悪寒・嘔吐などの全身症状を伴う
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・血便・黒色便・血尿が見られる
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・排尿時の痛みや頻尿
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・月経と無関係な出血(女性)
一時的に痛みが落ち着いても、原因が残っている可能性があります。
「大丈夫だろう」と自己判断せず、専門医の診察を受けましょう。
5. 大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックの診療体制
当院では、腹痛・下腹部痛を訴える患者様に対し、
丁寧かつ迅速な診断と対応を行っています。
▽ 主な検査内容
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・胃カメラ・大腸カメラ(内視鏡検査)
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・腹部エコー検査
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・血液・尿検査
診断結果に応じて、内服治療や生活習慣改善のアドバイスも行っています。
WEB予約や当日受付にも対応しており、お仕事や家事の合間でも受診しやすい環境を整えています。
まとめ
腹痛や下腹部痛は、単なる体調不良ではなく、体からのSOSサインであることがあります。
痛みの性質・部位・性別・随伴症状を意識して、「いつもと違う」と感じたら、我慢せず早めに受診しましょう。
大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、「我慢できるけど不安」「原因をはっきりさせたい」そんな方の相談にも丁寧に対応いたします。
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。




















