
「健康診断の結果に“胃に異常の可能性あり”と書かれていたけれど、どうしたらいいの?」「初期胃癌って健診で見つかるものなの?」
そんな疑問を抱いたことはありませんか?
胃癌は日本人に非常に多いがんですが、厄介なのは初期の段階ではほとんど自覚症状がないという点です。そのため、毎年受ける健康診断や人間ドックで早期に発見できるかどうかが、治療成績を大きく左右します。
この記事では、
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☑健康診断で初期胃癌はどこまで見つかるのか
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☑見逃しを防ぐために必要な検査
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☑胃癌を遠ざける生活習慣
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を、医師の視点でわかりやすく解説します。
1. 初期胃癌とは?症状の乏しい“サイレントがん”
初期胃癌とは、がんが胃の表面(粘膜)や粘膜下層までにとどまっている段階を指し、多くの場合、リンパ節への転移がみられません。
そのため、内視鏡的治療だけで完治が期待できるケースも多く、まさに「早期発見が命を救う」病気です。
しかし問題は、初期胃癌の症状は非常にあいまいという点です。
代表的な症状は以下のとおりですが、いずれも日常的に起こりやすいため見逃されがちです。
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・胃もたれ
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・食欲不振
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・軽い胃痛
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・なんとなくの不快感
厚生労働省の調査でも、早期胃癌の約6割は健診で発見されたというデータがあり、定期検査の重要性がよくわかります。
2. 健康診断でわかる胃癌のサイン
一般的な健康診断では、以下の項目で胃の状態をチェックします。
● 胃透視(バリウム検査)
胃の形や粘膜の異常をX線で確認します。
胃癌発見率は60〜80%とされますが、初期の小さな病変は見落とされることがあるのがデメリットです。
● ピロリ菌検査
ピロリ菌感染は胃癌の最大のリスク因子。
感染している人は将来胃癌を発症する確率が大きく上がるため、非常に重要な項目です。
● 便潜血検査
胃や腸からの微量な出血を調べます。ただし、胃の早期がんでは出血しないことも多く、補助的な検査にすぎません。
健康診断の結果で「要精密検査」「異常の疑いあり」
と記載されていた場合は、必ず放置せず、**胃カメラ(内視鏡検査)**を受けましょう。
特に初期胃癌はバリウム検査ではわからないことも多いため、精密検査が極めて重要です。
3. 胃カメラ検査でしかわからないこと
胃カメラは、胃の粘膜を直接見られる最も精度の高い検査です。
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🔍 数ミリの小さな病変も発見できる
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🔍 気になる部分をすぐに生検し、確定診断が可能
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🔍 色調の変化やわずかな凹凸も見逃さない
さらに、NBI(狭帯域光観察)や拡大内視鏡などの最新技術により、微小がんの早期発見が以前より格段に向上しています。
大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、**鎮静剤を使用した“眠っている間に終わる胃カメラ”**にも対応しているため、検査が苦手な方でも安心して受けていただけます。
4. 胃癌リスクを下げるための生活習慣
胃癌予防には、次の3つが特に重要です。
● ピロリ菌の除菌
ピロリ菌を除菌すると、胃癌の発症リスクが70%以上低下するという報告があります。
● 食生活の改善
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・塩分の多い食品
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・加工肉
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・喫煙
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・過度な飲酒
これらは胃癌リスクを高めるため、控えめに。
逆に、野菜・果物を豊富にとる食生活は胃を守ることにつながります。
● 定期的な内視鏡検査
胃炎やピロリ菌感染歴がある方は、年1回の胃カメラが推奨されています。
早期で見つかれば、内視鏡治療のみで根治できる可能性が高まります。
5. まとめ
初期胃癌は自覚症状がほとんどなく、健康診断や内視鏡検査が唯一の発見手段です。
バリウム検査も有用ですが、確実な診断には胃カメラが欠かせません。
大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、最新鋭の内視鏡設備を使用し、鎮静剤による苦痛の少ない検査に対応しています。
「健診で異常が出た」「胃の不快感が続いて不安」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。
【参考文献】
- 1.Correa P et al. “Helicobacter pylori and gastric carcinogenesis: A model for cancer prevention.” Nature Reviews Cancer, 2013.
- 2.Hamashima C. “Benefits and harms of endoscopic screening for gastric cancer.” World Journal of Gastroenterology, 2016.
- 3.Choi IJ et al. “Long-term effect of Helicobacter pylori eradication on the incidence of gastric cancer.” Gastroenterology, 2018.
- 4.Yao K et al. “Magnifying endoscopy for diagnosing early gastric cancer.” Digestive Endoscopy, 2014.
- 5.Miki K. “Gastric cancer screening using the serum pepsinogen test method.” Gastric Cancer, 2006.



















