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2025.12.22

「CTか内視鏡か迷う…」そんな時に知っておきたい検査の違いと選び方

病気の原因を調べるときに「CT検査を受けた方がいいの?」「内視鏡の方が詳しく分かる?」と迷う方は多くいらっしゃいます。

どちらも体の内部を調べる検査ですが、確認できる範囲や得意とする疾患、検査方法は大きく異なります。

ここでは、それぞれの検査の特徴・メリット・弱点・使い分けのポイントを、医師の視点でわかりやすく解説します。


1. CT検査とは?特徴と得意分野

 CT検査(Computed Tomography)とは

エックス線を使って身体を輪切りのように画像化する検査です。短時間で全身の広い範囲を撮影でき、ケガや内臓の異常をスピーディーに把握できます。

 CTで分かりやすいもの
  • ・肺炎・肺がん

  • ・腹痛の原因(腸閉塞・虫垂炎など)

  • ・出血、血管のトラブル

  • ・臓器の腫れや腫瘍の大まかな位置

  • ・外傷(骨折・内出血など)

 CTのメリット
  • ・撮影が数十秒と とても早い

  • ・広い範囲を一度にチェックできる

  • ・侵襲(身体への負担)が少ない

  • ・救急時の迅速診断に有効

 CTの注意点
  • ・放射線を使用するため、回数には配慮が必要

  • ・表面の粘膜の“小さな異常”は見逃されやすい

  • ・病変の質(良性・悪性)を断定できないことも多い


2. 内視鏡検査とは?特徴と得意分野

 内視鏡検査とは

カメラのついた細い管を体に入れ、消化管の内部を直接観察する検査です。

  • 「胃カメラ(上部内視鏡)」「大腸カメラ(下部内視鏡)」が代表的です。

 内視鏡で分かりやすいもの
  • ・胃炎・胃潰瘍

  • ・食道がん・胃がん

  • ・大腸ポリープ・大腸がん

  • ・出血点の確認

  • ・炎症性腸疾患の状態

 内視鏡のメリット
  • ・粘膜の微細な変化まで確認できる

  • ・生検(細胞の採取)が可能

  • ・大腸ポリープはその場で切除できる

  • ・早期がんの発見に特に強い

 内視鏡の注意点
  • ・身体への負担がやや大きい

  • ・検査前の準備(禁食、下剤)が必要

  • ・CTのように“広い範囲”を見る検査ではない


3. CT検査と内視鏡検査の違いを表で比較

特徴 【CT検査】 【内視鏡検査】
調べられる範囲 胸〜腹部まで広範囲 食道・胃・大腸など限定
見つけやすい異常 腫瘍の位置、炎症、出血 粘膜の傷、早期がん、ポリープ
痛み ほぼなし 少し不快だが、鎮静可能
検査時間 数十秒 10〜30分程度
検査の強み 早く・広く・一度に 細かく・正確に・治療も可

4. CT検査と内視鏡、どっちを受けるべき?

症状や目的によって、どちらが適しているかが変わります。

 CTが向いているケース
  • ・急激な腹痛(虫垂炎・腸閉塞を疑う時)

  • ・外傷(骨折・内出血)

  • ・肺の異常を調べたい

  • ・腹部全体の状態を短時間で知りたい

 内視鏡が向いているケース
  • ・胃痛・胸やけが続く

  • ・便に血が混じる

  • ・健康診断の便潜血で陽性

  • ・大腸ポリープの疑い

  • ・胃がん・大腸がんの精密検査

 医師の使い分けの例
  • ・原因が分からない急な腹痛 → まずはCT

  • ・粘膜の病気や早期がんを疑う → 内視鏡

  • ・CTで異常が見えた → 精密検査として内視鏡

という流れになることが多いです。


5. まとめ

\ CTと内視鏡は“目的が違う検査”。両方が必要な場面も /

CT検査と内視鏡検査はどちらが上・下という関係ではなく、「広い範囲を早く調べるCT」「細かく正確に調べる内視鏡」という役割の違いがあります。

症状や目的によっては、CTと内視鏡の両方を受けることで、より正確な診断につながることもあります。

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、CT検査・内視鏡検査の必要性を症状に合わせて判断し、最適な検査をご提案しています。

「どっちを受ければいいのか分からない」「検査が不安」など、お気軽にご相談ください。

 

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。

 

【参考文献】

  1. 1.Yang HK et al., Diagnostic performance of CT versus endoscopic ultrasound for gastric subepithelial tumors – Radiology. (Note: full citation details omitted)
  2. 2.The diagnostic accuracy of triphasic abdominal CT in detecting esophageal varices – BMC Medical Imaging.
  3. 3.A review of endoscopy quality indicators in upper gastrointestinal cancer detection – Endoscopy (Thieme-Connect).
  4. 4.Diagnostic utility of CT angiography compared with endoscopy in patients with acute GI hemorrhage – Journal of Gastroenterology (PubMed)