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2026.01.03

驚かないで!便から出る白い紐の正体―サナダムシ感染の全知識

排便時に、白くて細長い“紐のようなもの”が混じっていたら、誰でも驚き、不安になりますよね。

「これって何?」「体の中に虫がいるの?」と強い不安を感じる方も少なくありません。

その正体として考えられるのがサナダムシ(条虫)感染です。

サナダムシというと「珍しい」「海外の病気」というイメージを持たれがちですが、実は食生活や旅行歴、衛生環境によっては日本でも起こり得る寄生虫感染です。

多くの場合、適切な診断と治療を行えば確実に治療できる病気ですが、放置すると体調不良や栄養障害につながることもあります。

この記事では、「便に白い虫が出てきたとき」に知っておきたいサナダムシ感染の仕組み・症状・治療法・予防策を、医療の視点からわかりやすく解説します。


1. サナダムシ(条虫)とは?感染のメカニズム

サナダムシ(条虫・Cestoda)は、人の腸内に寄生するひも状の寄生虫です。

人に感染する代表的な種類には、牛肉由来のものや豚肉由来のものがあります。

感染の主な原因は、

生または十分に加熱されていない牛肉・豚肉の摂取です。

肉の中に含まれる「嚢虫(のうちゅう)」が体内に入ると、小腸で成長し、成虫となって腸内に寄生します。

サナダムシは非常に長くなることがあり、

通常でも4〜12m程度、まれに20m以上に達することもあります。

体は多数の「体節(プログロティッド)」から成り、成熟した体節が自然に切り離され、便と一緒に排出されるため、「白い紐」「白い虫」として気づかれることがあります。


2. 便から出てくるって本当?症状と診断方法

「サナダムシに感染していたら、かなり具合が悪くなるのでは?」と思われがちですが、

実は無症状のまま経過するケースも多いのが特徴です。

見られることのある症状としては、

・軽い腹部の違和感

・お腹の張り、ガスがたまりやすい

・空腹感が強くなる

・下痢や便通の変化

など、はっきりしない消化器症状が中心です。

診断は便検査が基本で、

便中の卵や体節を顕微鏡で確認します。

ただし、感染初期(嚢虫が成長途中の段階)では検出されにくいこともあり、複数回の便検査が必要になる場合があります。

実際の医療現場では、

・便中に体節が排出されて発見

・内視鏡検査中に偶然確認

されるケースもあり、「決して珍しい病気ではない」というのが実情です。


3. 治療・対処法:薬から日常ケアまで

サナダムシ感染が確認された場合、治療の中心となるのは**駆虫薬(プラジクワンテル)**です。

この薬は非常に効果が高く、多くの場合1回の内服で治療が完了します。

服用後に、

・軽い腹痛

・下痢

・めまい

・頭痛

などの副作用が出ることがありますが、多くは一時的で重篤になることはまれです。

治療後は、

・便中に体節が排出されたか

・感染が完全に消失したか

を確認するため、再度便検査を行うことがあります。

日常生活での注意点としては、

・生肉・加熱不十分な肉を避ける

・トイレ後、調理前の手洗いを徹底する

・便の状態を日頃から観察する

ことが重要です。


4. どうやって予防する?衛生・食習慣のポイント

サナダムシ感染を防ぐためには、食習慣と衛生管理が鍵になります。

【食事のポイント🍴】

・牛肉・豚肉は中心部までしっかり加熱

・生肉、加熱不十分な料理を避ける

・特に海外旅行中は食事内容に注意

【衛生管理🌟】

・トイレ後、食事前、調理前の手洗い

・清潔なトイレ環境の維持

【日常チェック✐】

・便に白い細長いものが混じっていないか

・違和感があれば早めに受診

これらを意識することで、感染リスクは大きく下げられます。


5. 大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックで相談できること

大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでは、

・便に虫のようなものが出た

・サナダムシ感染が心配

・予防について知りたい

といった方に対し、診察・便検査・治療・フォローアップまで一貫して対応しています。

治療後の生活指導や再発予防にも力を入れており、安心してご相談いただけます。


まとめ

便から白い紐のようなものが出てきた場合、サナダムシ感染の可能性があります。

驚く症状ですが、適切な診断と駆虫薬治療で確実に治療可能な寄生虫感染です。

生肉を避ける、手洗いを徹底するなどの日常習慣で予防も可能です。

不安を感じたら、自己判断せず早めに医療機関へ相談しましょう。

監修医師 大柄 貴寛

国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。

【参考文献】

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  2. 2.Sato S, et al. Clinical characteristics and epidemiology of intestinal tapeworm infections over the last decade in Tokyo, Japan. PLoS Neglected Tropical Diseases 

  3. 3.Torii Y, et al. A Case of Tapeworm Detected by a Fecal Occult Blood Test During Health Screening. Journal of Ningen Dock and Preventive Medical Care 

  4. 4.Ishikawa H, et al. Capsule endoscopy diagnosis of Asian tapeworm (Taenia asiatica). Progress of Digestive Endoscopy 

  5. 5.Eichenberger RM, et al. Epidemiology of Taenia saginata taeniosis/cysticercosis in East, Southeast and South Asia: a systematic review. Parasites & Vectors