喉のつかえ感とは?
「喉に何かが引っかかっているような感じがする」そんな経験はありませんか?
喉のつかえ感は、食べ物や飲み物が飲み込みにくいと感じたり、異物感や圧迫感を覚える症状です。軽い風邪やアレルギーによる一時的なものから、慢性的に続く場合には重大な疾患の可能性もあります。
喉だけでなく、食道や胃の状態、さらには心理的なストレスが原因となることもあるため、正しい原因の特定が非常に重要です。
主な原因とその特徴
喉のつかえ感にはさまざまな原因があります。代表的なものとしては以下が挙げられます。
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【逆流性食道炎】
胃酸が食道へ逆流し、喉に炎症を起こすため、食後や就寝時に特に症状が悪化しやすいのが特徴です。胸焼けや酸っぱいものがこみ上げる感じも伴うことがあります。 -
【咽喉頭異常感症】
体に明らかな異常が見られないにもかかわらず、喉に異物感やつかえを感じる状態です。ストレスや自律神経の乱れが大きな要因とされ、心理的なケアが重要となることもあります。 -
【咽頭炎・扁桃炎】
ウイルスや細菌感染による炎症が原因で、喉の腫れや痛み、つかえ感を引き起こします。風邪やインフルエンザなどと同様に、しっかりと休養が必要です。 -
【ポリープや腫瘍】
喉や食道にできる良性のポリープや悪性の腫瘍が、物理的に喉の通りを妨げ、つかえ感を生じさせることがあります。早期発見が重要です。 -
【心因性要因】
強いストレスや不安が原因で、喉に異物感を感じる場合もあります。身体に異常はなくとも、不快感が続くことがあるため、適切なメンタルケアが必要です。 -
症状別の対処法
原因に応じた対処法を正しく行うことが症状の改善につながります。
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逆流性食道炎の場合;
食後すぐに横にならず、脂っこい食事やアルコール、カフェインを控えましょう。適正な体重維持も大切です。必要に応じて胃酸を抑える薬を服用します。 -
咽喉頭異常感症の場合;
ストレス軽減やリラクゼーション法、規則正しい生活習慣が効果的です。症状が続く場合は心療内科の受診も検討しましょう。 -
咽頭炎・扁桃炎の場合;
十分な休息と水分補給、うがいや喉スプレーの使用が基本です。症状が重い時は抗生物質の投与が必要になることもあります。 -
ポリープや腫瘍の場合;
早期に医療機関を受診し、内視鏡検査や画像診断を受けることが重要です。治療は手術や放射線療法などが検討されます。 -
心因性要因の場合;
ストレスマネジメントや趣味の時間を持つことが大切です。心療内科での相談も有効です。 -
受診のタイミングと診療科の選び方
喉のつかえ感が長期間続く、または以下の症状がある場合は早めの受診をおすすめします。
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・痛みや腫れがある場合は「耳鼻咽喉科」
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・胸焼けや胃の不快感がある場合は「消化器内科」
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・ストレスや不安が強い場合は「心療内科」
自己判断はせず、専門医の診断を受けましょう。
大田大森胃腸肛門内視鏡クリニックでできる検査と治療法
当院では、問診で症状の詳細を伺った後、必要に応じて内視鏡検査を行い、喉や食道の状態を直接観察します。
鼻や口から挿入する細いスコープで痛みや不快感を最小限に抑えた検査が可能です。
原因に合わせて薬物治療や生活指導も丁寧に行い、患者様一人ひとりに寄り添ったケアを提供しています。
初めての方でも安心して受診いただけるよう、わかりやすく説明いたします。
まとめ
喉のつかえ感は、風邪の前兆から重大な病気のサインまでさまざまな原因が考えられます。
特に長く続く場合や飲み込みづらさ、声の変化を伴う場合は早めの受診が重要です。自己判断せず、症状が気になるときは専門医に相談しましょう。
監修医師 大柄 貴寛
国立弘前大学医学部 卒業。青森県立中央病院がん診療センター、国立がん研究センター東病院大腸骨盤外科など、日本屈指の高度な専門施設、クリニックで消化器内視鏡・外科手術治療を習得後、2020年10月大田大森胃腸肛門内視鏡クリニック開院、2024年12月東京新宿胃腸肛門内視鏡・鼠径ヘルニア日帰り手術RENA CLINIC開院。